まふまふ?神僕?魅力を音楽的観点で徹底解明

まふまふ 音楽
まふまふ

まふまふ氏はニコニコ動画、歌ってみたにてボカロのハイトーンボイスを地声で歌い上げるというその類まれな歌唱力で一躍有名に。
まふまふ氏の才能はハイトーンボイスのみならず、作曲・編曲でもトップクラスのクオリティを発揮しています。音大出身マルチクリエイターの土屋(YBM music所属)的目線でまふまふ氏の凄さを解明したいと思います。

まふまふ氏=神様僕は気づいてしまった?

よく比較される、まふまふ氏と神様僕は気づいてしまったのヴォーカル、どこのだれか。

結論から申し上げると、100%まふまふ氏です。まずあのトーンであの声質を出せる男性ヴォーカルは日本に2人もいません。
あと、「神様僕は気づいてしまった」のギター全般の音。まふまふさんが多用しているシングルピックアップのテレキャスの音がまるで一緒ですね。ギターはニコニコのボカロで有名なneru氏ですので、メインはneruさんなのでしょうが、まふまふ氏特有のフレーズとテレキャスの音が随所に感じられます。

まぁ、所属会社も異なりますし本人が隠したいのですからこれ以上は深堀りしないようにしましょう。
本日メインでお伝えしたいのはそんなことではなく、まふまふ氏の魅力です。ではいきましょう。

①ボーカルとオケの混ざり(倍音)

J-pop等と違って、バンドサウンドにおけるヴォーカルは「楽器」です。激しいギターやドラム、シンセの音と最も混ざりがよい(心地が良い)のはどのような声でしょうか。

基本的には女性の声より、男性の太い声のほうが混ざりが良くなります。声帯学的に言えば、男性の声は女性の声よりも「倍音」を多く含みます。同じキーの音の「ド」を男性と女性が同時に出すとすると、男性の声は(ここでは132Hzを基音とした場合)オクターブ高い「ソ」の音が同時に出ます。この音の事を倍音といいますが
倍音は発音体の形により変わります。つまり人で言えば骨格の大きさや声帯の形により固有の声質が形成されます。その為、ただ単に高い音程を歌っている女性歌手よりも、男性歌手がハイトーンで歌ったほうが倍音が多く含まれ心地の良い音となります。

※女性歌手でも倍音の多い方はたくさんいらっしゃいますので、その点は勘違いされないように

そして高い音で倍音の多い声というのは歪んだギターやドラム、シンセの音と大変混ざりが良いのです。

低い声よりも高い声のほうが混ざりがよく、倍音がない声よりも倍音が多い声のほうが心地よく聞こえます。つまり、高い声で倍音が多いまふまふ氏の声は最強だということですね。

②作曲技術の高さ(難解コード)

作曲技術の高さは皆さん周知の通りかと思いますが、音大出身の土屋目線でココがすごいと思うポイントを超ピンポイントで解説します。
2020年に発表され3000万再生近く記録している『女の子になりたい』

かわいらしいキャッチーなメロディで単純な曲だと思ってしまいそうですが、異次元のコード進行があったためこちらを紹介します。

【MV】女の子になりたい/まふまふ
【MV】I wanna be a girl / Mafumafu

注目はこの曲のBメロ(0:40)『ナイショの気持ちホントの気持ち~ちょっと話しちゃお』のコード。ココわかりますか?

音大出身の私ですが所見では理解不能の謎コードでしたのでよく聞いたところ、「ⅣM7⇒Ⅶ♭7⇒Ⅲm7⇒Ⅵ7⇒Ⅱm7⇒Ⅲ7⇒Ⅵm7」となります。
どの楽譜サイトをみてもG→C7等、簡単にしか書かれていませんが、二番目のⅦのドミナントスケールを半音下げたような「Ⅶ♭7」これはまじで難解です。

このコード進行はⅣ→Ⅳm→Ⅲm→Ⅵmという進行を元にして、サブドミナントマイナーとして♭6を含むⅦ♭7をⅣmの代わりに使っているという感じだと思います。

ジャズなどではよく使われると思いますが、普通こんなコードは使いません、コレはもはや変態が遊んでいるだけです。

③編曲技術の高さ

前項の作曲技術と編曲技術は全く異なります。競走馬とロバぐらい違います。作曲はできても編曲はできない人がほとんどなので、普通は作曲と編曲は別の人が担当する場合が多いですが、まふまふ氏の場合は両方トップクラスのクオリティでこなします。天は彼に何物を与え給うのか?前世の善行が知りたくなるレベルですね。

編曲はとにかく時間との戦いです。レコーディングやリリースの日程から逆算し、限られた時間でなるべく完成度の高い曲を作る必要があります。中には手抜き?のものもちらほらありますが、全曲とにかく音のかぶり、音域のかぶり、無駄な音は一つもありません。コレができていない編曲家は意外と多いです。最近はJ-popのレベルも上がってきて気にならなくなりましたが昔のJ-popは聞けたものじゃないですね。とにかく音数を増やして派手にしようという曲は無駄だらけです。
まふまふ氏の曲は手抜きの曲は大体ボーカルの音量が大きめになってますね。笑

そのほかはあげだしたら切りがないですが、音楽家的目線では上記③つをこのレベルでできるというアーティストは日本にはまふまふ氏しかいないでしょう。


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